2013年5月5日日曜日

2000回目の投稿〜10、11ゼミ生への期待と次の方向について

2009年9月10日に開始して本日で1333日目となるガリラボ通信ですが、このの投稿で2000エントリーとなりました。
その2000回までの道のりは次の通りです。
500エントリー(2010/10/3)
1000エントリー(2011/9/18)
1500エントリー(2012/7/24)
・2000エントリー(2013/5/5) 今回
各区切りに達するまでの日数をカウントしてみましたらご覧の通り。
      0→  500の期間 388日
  500→1000の期間 350日
 1000→1500の期間 310日
 1500→2000の期間 285日
500回投稿するのにだいたい1年ほどかかっています。
徐々にですが少なくなる傾向にはありますが、たぶんこれ以上たくさん投稿していく事は無理ですので、これからも恐らく300日ほどかけて500回ほど投稿していくペースになるだろうと思います。

本日までによく読まれた上位エントリーは次の通りです。

2000エントリー中トップは09ゼミ生最後のゼミのことを書いたエントリーでした。
09ゼミ関連のエントリーはさらにもうひとつが8位にランクインしています。
また、3月のアクセス統計が4位にあって不思議な印象を持たれる方もいるかもしれませんが、これがたくさん読まれた理由は、「いってきます」というOG(09)村中のエピソードに触れてあるからだろうと思います。
09ゼミ生関係の話題がたくさん読まれていますね。

統計をとっているわけではありませんが、2012/7/24〜今日までの1500から2000回までは、09ゼミ生と10ゼミ生の話題がほとんどであったと思います。
となると恐らく、明日からの2001から2500回までは10ゼミ生と11ゼミ生の話題になるでしょう、きっと。
10ゼミ生(4年生)は卒業研究を通して、これから色々な面白い活動を行っていくことは予想できます。
本日もチームたまなで天水のミステリーウォークに参加していたようですから。
一方、11ゼミ生(3年生)の方はというと、本格的にゼミが始まってまだ一ヶ月ですので、その力は今のところ未知数。
ただ、まだ一ヶ月だからでしょうけど、全体としてまだ生徒の雰囲気を醸し出している印象を感じています。
夏までには高校生(生徒)のレベルを脱皮し、本来の大学生(学生)へと成長してほしい。
当たり前のことですが、ガリラボ通信は教員(私)からみた研究室の様子が書かれています。
だからそこには、当然ですが、一定の価値判断がなされ、出来事が取捨選択されています。
価値判断は揺れているときもあるでしょうが、私が考える大学生っぽい人たちに目がいき、ガリラボ通信に取り上げる事が多い気がします。
ある時はちょっと逸脱をしてしまう人たち。
だけどその一方では研究室のアカデミックな目標に対して真剣に活動し、そして熱く&冷静な議論をしている人たち。
さらには他者の依頼に気軽にYESで応え、活動の幅を拡張し続けていく人たち。
これまでたくさんガリラボ通信に名前が出てくるゼミ生たちは、そういった条件を満たしている人たちでした。
要するに、無数にある出来事の中で取捨選択されガリラボ通信に登場するゼミ生とは、大学生としてこうあってほしいという私の意思の表現とも言えます。
ゼミとは全く無関係なこと、ゼミに関係あってもホウレンソウのない話題は私の視界の外にあることなので当然ながら取り上げていませんが、視界に入っていても大学生のイメージに合わない場合はあまり取り上げていない。
生徒と学生との間には大きな違いがあります。その違いに敏感になってほしい。
そして、2500回に達するまでには、大学生へと成長していく11ゼミ生の名前をこのガリラボ通信にたくさん書いていきたい。
11ゼミ生の今後の活動と成長に期待したいと思います。


長くなりますが、2000回記念(笑)ということでもう少し、別の話題を続けます。
(推敲なしでつらつらと書いていきますので、かなり雑な議論となるでしょう。話半分程度にお読みください)
最近、「機械との競争」という本を知りました。
1997年に当時のチェスの世界チャンピオンであったカスパロフがIBMのコンピュータDeepBlueに負けるという事件がありました。
コンピュータパワーの発達を象徴する出来事として、私の講義でも紹介している話題です。
最近は将棋において人間とコンピュータとが逆転をはじめているようです。
コンピュータパワーが信じがたいほどのレベルになり、さらにネットが台頭し、従来型の多くの仕事がこれらに奪われているいくだろうとの予測がなされ、実際にその通りに世の中は推移してきました。
昔、多くの人手を必要としていた工場は、コンピュータ化が進み、今は人間はほとんどいない。
工場から多くの人間が駆逐されました。
また、ネットの普及で流通の概念が大きく変化しました。
ネットを意識したAppleの戦略によってレコード会社というのが壊滅においやられてきたのも周知の事実です。
今から200年前の1800年初頭、蒸気エンジンが発明され産業革命が起きたときも、実は同様のことが起きていました。
エンジンを用いた機械によって仕事の構造が変わり、それまでの仕事が消滅していったのです。
その変化に対し労働者が過激に反応し、機械の破壊活動へとエスカレートしていきました。
ラッダイト運動と言います。
この当時、エンジンの出現は、人間の肉体労働のあり方に強烈な変化を要求した訳です。
それから200年の時を経て、コンピュータ+ネットという新しい革命の道具は、人間の知的労働に同様の強力な変化を迫っている。
さすがに、ラッダイト運動同様にコンピュータを物理的に破壊して回ることはさすがに目立っては起きていませんけれど。
(が、中東で起きたネット革命で、体制側が若者のソーシャルネットワークを寸断しようとた(破壊)活動はラッダイト運動に近いものにみえないこともありません)。

さて、カスパロフのこと、そして最近の将棋の話題を考えると、これらの出来事は、コンピュータが私たちの知的脅威になることを示してます。
だからでしょうが、私もそうでしたが、機械VS人間という構図がパチッと頭の中に固定観念を作り出し、それによって機械にどう対抗しようかという思想的にラッダイト運動へと走ってしまっていました。
ところがですね、「機械との競争」によれば、カスパロフから10年以上が経過して、今もっとも強いチェスプレイヤーというのは、実は、コンピュータではない!のだそうです。もちろん人間でもありません。
実は一番強いのはコンピュータを使った人間のチームなのだそうです。
驚きました。
機械(コンピュータ)対人間という構図に捕まり思想的にラッダイト運動中の私には、このことは強い衝撃を覚えました。
一次元的な考え方から二次元へと跳躍した感じでした。
普通の人間がコンピュータを使うと、コンピュータにもチェスのチャンピオンにも勝てるという事実。
確かにエンジンが出来た後、自動車と人間が対抗して勝負するなんていうことは起きていません。
そんなこと無意味である事は当たり前です。
それよりも、自動車という道具をどう使うかといういった人間の構想力のようなものの方が圧倒的に大事です。

この意味で、これからコンピュータ+ネットという道具を操作する人間が非常に重要になるだろうと思います。
それでは、どういった人間が重要になるのでしょう?
理性に関する知的な部分は、近未来は非常に安い、そこら辺に転がっているコンピュータで十分に人間を凌駕出来るようになるはずです。
ここで、人間を
 人間=理性+感情
と単純化して考えてみましょう。人間の理性部分は将来的にコンピュータと勝負しても仕方ないわけですから、そこはコンピュータに任せればいい。
人間がこれから能力を発揮していくべきところは、コンピュータの理性を操作していく感情の部分が重要になっていくのではないかと思われます。
コンピュータを使ったデザイン支援(CAD)などはその具体的事例でしょう。
いつもでもどこにいてもネットにつながるコンピュータを持ち歩く近未来社会では、そうした道具を柔軟に使いこなしていく優れた感性が大事な能力になっていくでしょう。
20世紀までは人間には理性によって情報を処理していく能力が強く要求されていました。
だから、それを計るために、学校ではペーパーテストなどをやっていました。
だけど、これからそれだけではちょっと拙そうです。
凡庸な理性の人間が、感性に磨きをかけてコンピュータを使って高いレベルのことをやっていく。
芸術の分野だけでなく、仕事においても感性の時代に入っていくのかもしれません。

そんな時代がやってくるのは、そんなに先のことではなさそうです。
その時代に向けて、コンピュータという理性の道具を自在に使っていくよう自分たちを拡張させていくことが必要となるでしょう。
大変ですけど、拡張による学習を自分たちに起こしいかないといけない。

いつやるか?
 今でしょう!
どこでやるか?
 ガリラボでしょう!
ということで、2500回に向けてガリラボの方向は定まりました。
道具を使いこなし、越境等によって拡張による学習を果たしていく、そんな能力を鍛える場としていきたいと思います。

※「ガリラボでしょう!」と書いたものがふと「ガリラボどうでしょう!」に見えました。

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